マホロバ・マインズ三浦

民間企業

神奈川県三浦市の三浦海岸に位置する、全204 室のリゾートホテル。全客室が三浦海岸から房総半島まで一望できるオーシャンビューで、食事はバイキングや和食会食など、豊富な種類から選択できる。季節を問わず水着で楽しめる、温浴施設と温水プールも完備。

〒238-0101 神奈川県三浦市南下浦町上宮田3231
 - マホロバ・マインズ三浦 運営企業様

リゾートホテルが設ける客室Wi-Fiの通信が悪化
無線LAN設計見直しとWi-Fi 6無線AP採用で
顧客満足度の高い安定した高速通信を実現

2023年2月。神奈川県三浦市に位置するリゾートホテルのマホロバ・マインズ三浦は、客室用フリーWi-Fi機器の全部屋リプレイスを実施する。ここ数年で宿泊客の通信量が劇的に増えたことから、既設の無線LAN設備では対応できないことが増加。そのため、約7年ぶりにネットワーク設備の刷新を行うこととなった。新たな設備として選ばれたのが、D-Linkのクラウド型ネットワーク管理サービス『Nuclias Cloud』対応の無線アクセスポイントとスイッチ。導入するまでの経緯について、当ホテルを運営する株式会社四季の自然舎のご担当者様と、ネットワーク構築を担当したリバイズ株式会社のご担当者様に話を伺っていこう。

<POINT>

  1. 1部屋あたり最低でも68㎡以上の広い客室でも安定した高速通信を実現するため、電波調査による無線LAN設計の見直しを実施

  2. 客室外から故障の切り分けがしやすいクラウド管理型製品を選択

  3. 機器の再起動やケーブル診断など保守に役立つ機能を高く評価

▲『DBA-X1230P』はクラウド型ネットワーク管理サービス『Nuclias Cloud』に対応する、Wi-Fi 6無線アクセスポイント。送受信アンテナをそれぞれ2本内蔵し、10/100/1000BASE-T(PoE+受電)を1ポート搭載する。通信速度は理論値で最大1,201Mbps。ギガビットL2 スイッチ『DBS-2000-28』もNuclias Cloud 対応製品で、10/100/1000BASE-Tを28ポート、1G SFP(コンボ)を4スロットを備える。『Nuclias Cloud』は、対応する有線・無線LAN機器をクラウド上から一元管理できるソリューション。Web ダッシュボードは日本語対応で、非システム管理者でも直感的に操作できる。無線LAN ではWPA3/WPA2 やEnhanced Open といった暗号化技術をはじめ、端末同士の折り返し通信禁止、各種認証機能など、総務省推奨の「Wi-Fi 提供者向けセキュリティ対策」を実現する機能が充実している。

約7年前に入れた客室Wi-Fi通信が悪化
宿泊者からのクレームが増える原因に

旬のバイキングを楽しめる神奈川県のリゾートホテル「マホロバ・マインズ三浦」。全客室がオーシャンビューを一望できる造りとなっており、温泉施設や温水プールといった施設でも利用者を楽しませる。このように極上のもてなしを宿泊者に提供する当ホテルが、客室用フリーWi-Fi設備のリプレイスに着手した。当ホテルが今まで使用してきたのが、同軸ケーブルを利用した約7年前の無線アクセスポイント。動画視聴サービスの普及などによって1人あたりの通信量が急激に増加した昨今、この設備では快適なWi-Fiの提供は厳しくなってきた、と当ホテルの担当者が話す。

「お客様からWi-Fiがつながらないとお叱りを受けることが増えてきたんです。各客室に設置してある内線用タブレットの利用にも影響が出てきて、お客様からスタッフへ連絡がしにくくなっていました。この件で困っていた時に知ったのが、神奈川県の新規事業に対する補助金。この好機をいかして、大がかりなWi-Fi設備のリプレイスを決めたのです」

当ホテルが希望した要件は、同軸ケーブルからLANケーブルへの置き換えと無線APの刷新。この案でいくつかの販売代理店に声をかけたところ、大きなリゾートホテルの有線LAN工事は大がかりなものとなるためか、返ってきた提案は同軸ケーブルを生かした小規模なものがほとんどであった。しかし、その中で当ホテルの要件を真正面から引き受けたのが、リバイズ株式会社だ。その経緯について、当ホテルの担当者はこう振り返る。

「補助金の申請が通るか分からない中で、何回も当ホテルに足を運んで親身に相談を受けてくれたのがリバイズさん。誠意ある対応を受けて、リバイズさんに依頼することに決めたんです。客室の電波調査をしてもらった結果、スタンダードの客室でも広さ68㎡はある当ホテルでは、1部屋につき無線アクセスポイントを1基以上設置するべき部屋があることが判明しました。こうして実際に調査してもらうと信頼感も大きいです」

取材に応えてくださった、株式会社四季の自然舎「マホロバ・マインズ三浦」の情報システムご担当者様

障害時に客室へ入らず状況確認できる
クラウド管理型のNuclias Cloudを提案

リバイズ株式会社が当ホテルに提案したのが、D-Linkのクラウド型ネットワーク管理サービス『Nuclias Cloud』。Nuclias Cloudは、対応する有線・無線LAN機器をクラウド上から一元管理できるソリューションだ。選ばれたネットワーク機器はWi-Fi 6に対応する無線アクセスポイントのDBA-X1230Pと、ギガビットレイヤ2スイッチのDBS-2000-28。DBS-2000-28がフロアスイッチとして配置されており、そこから8ポートのPoEスイッチDGS-1100-08PV2※、DBA-X1230Pという経路で宿泊者にWi-Fiが提供されている。Nuclias Cloud対応機器を提案した理由を、リバイズ株式会社の担当者に聞いた。


「ネットワーク機器をクラウド管理できるNuclias Cloudを提案した一番の理由が、障害発生時に客室へ入らず通信状態の確認や機器の再起動が行えることです。従来はWi-Fiに問題が発生した際に、まず客室へ入って状況を確認する必要があったと聞いて、リモートで状況確認および作業ができるNuclias Cloudならその課題を解決できると提案しました。今までより無線アクセスポイントの設置台数が2倍以上に増えているので、クラウド管理の効果がより発揮されると考えています。他社からもクラウド管理型のネットワーク機器が出ている中、Nuclias Cloudを選んだ理由は2つ。今までさまざまな案件でD-Linkの製品を導入してきた中で安定して動作してきたという実績と、D-Linkからの提案やサポートなどの対応の早さです。8 年間の長期パッケージライセンスを購入したのも、D-Linkを信頼しているからに他なりません」

客室Wi-Fi設備の構成図。L2スイッチのDBS-2000-28が1台で2階分を担うフロアスイッチとして設置され、
各部屋にDGS-1100-08PV2が1台、無線APのDBA-X1230Pが1台(広い部屋だと1台以上)取り付けられている

ポートの再起動やケーブル診断など
障害の切り分けを行う機能が充実

実務でNuclias Cloudを使うリバイズ株式会社の担当者は、その視認性や操作性についても高く評価しているという。

「各項目の視認性が高く、オンライン/オフラインをすぐに確認できるのが素晴しいです。重宝しているのが、L2スイッチのメンテナンス機能。指定したポートの再起動と、LANケーブルの状態を簡易に確認できるケーブル試験機能ですね。障害の切り分けを行う機能が充実しているのは、保守する側としてはありがたいです。再起動で解決できる問題は多いですから。また、無線アクセスポイントの異常をメール通知するアラート機能も重宝していますよ」

客室用Wi-Fiの強化をした当ホテル。今後の展望について、当ホテルの担当者が語る。

「お客様に安定したWi-Fiを提供したいという一心ですね。現代のホテルでは、Wi-Fiの強化が顧客満足度の向上につながると考えています。今回導入した客室以外にも、宴会場や会議室、レストランでも、Wi-Fi設備を強化していきたいですね。今回のWi-Fi強化を機に、ワーケーション利用のプロモーションも積極的にする予定です」

客室玄関付近の天井に設置されている、Nuclias Cloud対応のWi-Fi 6無線アクセスポイント『DBA-X1230P』

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