ノートルダム学院小学校
文教・教育
京都市左京区に位置するノートルダム学院小学校は、1954年にアメリカ・ミズーリ州セントルイスから来日したノートルダム教育修道女会のシスターたちの尽力により創立された、カトリック系の私立小学校だ。「徳と知」を教育理念として掲げ、祈りや宗教行事を通じた心の教育と、充実した学力育成の両立を目指している。
上級生と下級生がペアとなる「パートナー制度」や、教科担任制、課題探究型学習(PBL)、習熟度別算数、英語教育など、自ら考え学ぶ力を育成する教育プログラムに力を入れており、ICTを活用した学習活動も積極的に展開している。2026年度から洛星中学校・高等学校と同じ学校法人ヴィアトール学園の小学校として新たなスタートを切った。
〒606-0847 京都府京都市左京区下鴨南野々神町1-2
ノートルダム学院小学校、校内ネットワークを刷新
L3/L2スイッチとしてD-Linkを採用 将来の10ギガ環境も視野に
京都市左京区のノートルダム学院小学校では、令和7年にD-Link製ネットワークスイッチを導入し、学習系・校務系の全校ネットワークの更新を実現した。導入されたのは、コアスイッチとしてD-LinkのL3スイッチと、サーバスイッチ、および他メーカーの無線アクセスポイントへの給電スイッチとして、各EPS室にD-LinkのPoE+対応L2スイッチ10数台だ。既設機器の導入から一定期間が過ぎたことによる、ネットワーク更新だ。入れ替え工事は夏休み期間中の限られた工期で実施され、教育活動への影響を最小限に抑えることができたという。
今回の導入がどのような経緯で行われたのか、同校への提案を担当した株式会社内田洋行の野村氏と青木氏、構築・保守を担当しているケイアイエスユー株式会社の陸奥田社長および同校の原山校長、井上氏に話を伺った。
<POINT>
お客様のご希望納期に応えたD-Linkの対応力
将来の10ギガ環境への拡張性を備えた構成
標準的な設定で構築・保守が容易、導入後も安定稼働
ネットワーク構成は、サーバルームを起点とした3つの階層構造で設計されている。大まかな構成としては、サーバルームにL3スイッチとサーバスイッチを配置し、各フロアのEPS(電気配管スペース)にフロアスイッチとしてL2のPoE+スイッチを設置する構成だ。その下に他メーカーの無線アクセスポイントが接続されている。
小学校校内にあるサーバルームに設置されたコアスイッチは、ギガビットL3スイッチの「DGS-3630-28TCSI」だ。またサーバスイッチは、10ギガL2スイッチ「DXS-1210-12SC」とし、現状は1ギガスイッチとして運用しているそうだ。校舎のフロアスイッチとしては、24ポートタイプと48ポートタイプの「DGS-1250シリーズ」が採用され、各階のEPS室に設置されている。また他メーカー製の無線アクセスポイントへの給電用途として使われているのも、同じ「DGS-1250シリーズ」のPoE+対応L2スイッチだ。
▲サーバルームに設置された
「DGS-3630-28TCSI」と「DXS-1210-12SC」、「DGS-1250-28X」
▲無線アクセスポイントへのPoE給電SWとしてEPS室に設置された
「DGS-1250-52XMP」
納期対応力と将来の拡張性を両立、構築・保守も容易な機器で校内LANの安定稼働を実現
ICTを積極活用してきた私立小学校 ネットワーク機器が教育活動を支える
ノートルダム学院小学校は、早くから教育活動にICT環境を積極的に活用してきた学校だ。創立40周年(1994年)には1人1台のパソコンを備えたコンピューター教室を設置し、50周年(2004年)には全校にLAN環境を敷設、全教室に教材提示用パソコンと大画面タッチパネルディスプレイを導入した。2015年には有線LANに加えてWi-Fi環境も整備し、翌年から高学年児童が自分専用のタブレット端末を持って学び始めた。その後、2020年にはGIGAスクール構想にも対応し、低学年児童もタブレット端末を使用するようになり、現在では児童・教職員あわせてiPadだけで700台を超える規模となっている。
同校の校長原山先生は「本校では、GIGAスクール構想に先駆けて1人1台のiPadを持ち、文房具のひとつという位置づけで学習に活用してきました。これからの時代を生きる子ども達に必要なのは覚える教育ではなく、共に考える教育です。課題探究型の学習(PBL)をはじめ、様々な授業で意見を出し合ったり、大勢の前でプレゼンテーションしたりと、iPadは欠かせない道具になっています」と、ICT環境整備に積極的な背景とその効果を話してくれた。また、「教職員にとっては、授業以外の校務においてもICT環境抜きには業務が進まないのは言うまでもありません。大切なインフラとしてネットワーク環境がすべてを支えてくれています」と、児童の学びから教職員の業務まで、同校の教育活動全体を支える基盤としてのネットワークの重要性を強調した。
お客様のご希望納期に応えたD-Linkの対応力
そうした同校がネットワーク機器更新の検討を開始したのは、2022年ごろからだ。内田洋行の野村氏は「当時使用していたネットワーク機器の導入から一定期間が経過したことから、そろそろ入れ替える時期が近いというお話をお客様からいただき、2022年には最初のご提案をしていたかと思います」と語る。既設のスイッチは、同校の新校舎が竣工した際に、当時の建設会社と連携していたベンダーが選定したものだったそうだ。その後同校は、合い見積もりの観点から、いくつかのベンダーやコンサルタントから新ネットワークに関する提案を受け、様々な方向性で検討していたという。
令和7年度予算での更新が決定されると、夏休み期間中の構築完了という納期要件のもと、機器選定も本格化した。同校は内田洋行とも相談しながら、D-Linkを含む2社のスイッチを比較検討したという。野村氏は「お客様からは、細かいネットワーク要件の指定はなかったこともあり、構築を担当する技術者が勧めるD-Linkを含むメーカー2社に絞った上で、お客様にはご提案をさせていただきました」と話す。提案メーカーの選定にあたっては、内田洋行では社内SEや協力会社のSEに意見を求めることが多いそうだ。これは構築や保守にあたり、使い易く、使い慣れた機器を使った方がトラブルも少ないという経験に基づく。
そのため同校への提案機器については、構築・保守を担当するケイアイエスユーの陸奥田氏に意見を求めたそうだ。ケイアイエスユーは内田洋行の構築・保守協力会社として、主に京都エリアで活動するシステムインテグレータである。「陸奥田さんのところは京都でずっとサポートいただいていて、当社としても絶大な信頼があります」と野村氏は話す。陸奥田氏は、「比較的私たちが触ることが多いのは、D-Linkさんを含め、せいぜい3社の製品です。設定周りは3社とも標準的なものになっていて、シンプルで分かりやすいという印象を持っており、他のメーカーと比べるとD-Linkさんの製品は扱いやすいです」と、D-Link製品について評価する。「この段階では2社並べた提案でしたが、選定理由を含めてお客様にもご相談させていただきながら、提案を進めました」と野村氏は話す。
最終的に同校がD-Linkを選定した理由は、納期への確実な対応力であった。同校は夏休み期間中の構築完了を強く希望しており、野村氏は「普段からネットワーク利用率は高いこともあり、ネットワークを止めても影響のない時期となると、やはり夏休み中に構築を完了したいという強いご要望をいただいていました。そうした中で、2社にお客様の希望納期への対応可否を確認したところ、D-Linkさんからは納品可能との頼もしい回答をいただくことができました。お客様にメーカーからの回答を伝えたところ、納期を満たすことが最優先というご判断をいただき、最終的にD-Linkに決めていただきました」と当時の状況を明かす。
安定稼働と将来的な拡張を両立した全校ネットワーク刷新
サーバルームや各階のEPS、講堂など、校内全体のネットワークが対象となった今回の更改では、基本的に既存のネットワーク構成を踏襲する方針が取られた。「内田洋行さんは、以前は無線ネットワーク系だけでしたが、今回は基幹スイッチからフロアスイッチ、およびD-Linkさんではない他メーカーですが、無線LANのところまで全てのネットワークが更改の対象になりました」と陸奥田氏は説明する。同校からは、既設ネットワークのパフォーマンスについて不満はなかったこともあり、新規に機能追加というよりも、まず現行レベルでの安定稼働を最優先したいという意向があった。コスト面で費用対効果を重視したいという要望があり、野村氏はこうしたお客様からの要件を踏まえた提案を行ったという。ただ現行環境の踏襲を基本としながらも、将来的な拡張性を備えることも同校は考慮したという。情報担当の井上氏は「以前はネットワークの混雑を感じる時期もありましたが、内田洋行さんとケイアイエスユーさんの的確な提案によりコンテンツキャッシュを設置し、解決済みでした。そのため今回の更新では、従来通りの1Gbpsで安定的に使用できること、なおかつ基幹部分は近い将来10Gbps環境が必要になった場合にも対応できることを要望しました」と話す。
そうした要望に応えるために「サーバスイッチとしてD-Linkの10ギガスイッチを今回お客様にご提案して、採用していただきました。実際には今は1ギガで運用しているのですが、将来的に高速化が必要になった際に対応できる環境にしておきたい、という同校からのご要望を反映しています」と陸奥田氏は説明する。
また同校の要望に応じて、PoEスイッチの台数を最適化する提案も行われた。「お客様とも相談して、ポート数の多いスイッチに集約して台数を最適化する提案をご了承いただき、結果として費用も抑えられる構成になりました」と野村氏は説明する。
教育現場の未来を支える 継続的な改善と提案
機器リプレイス後は、無線アクセスポイントを更新したこともあり、iPadでの速度テストは以前より速くなった。「内田洋行様・ケイアイエスユー様の連携で、親身で迅速な手厚いサポートを受けられることが何より安心です。信頼できる快適なネットワーク環境に満足しています」と井上氏は高く評価する。
今後のネットワーク環境について聞くと、現時点では安定稼働を優先しており、クラウド化や監視体制の高度化については将来的な検討課題としているという。野村氏は、「お客様からは、日々の運用サポートは信頼していただいていて、現時点で安定稼働にご満足いただいていると伺っています。ただし、将来的にはより効率的な運用方法のご提案などもご要望いただいていて、今後もいろいろとご提案していく内容は考えていきたいです」と、同校とも密に連携をとりながら、教育現場の実情に即したネットワーク改善提案を行っていく展望を語った。
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