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独立行政法人国立病院機構 奈良医療センター

医療・介護

独立行政法人国立病院機構 奈良医療センターは、奈良県奈良市の西方にある政策医療を目的とした医療機関である。薬師寺や唐招提寺からほど近い場所にあり、60年の歴史を持っている。奈良県で唯一の結核病棟をはじめ、筋ジストロフィー、重症心身障害など難病患者のための設備を備え、地域の医療政策においても重要な位置を占める。小児神経外来や機能的脳神経外科、物忘れ外来など先進的な特殊専門外来も備えている。

〒630-8053 奈良市七条2丁目789番地

病棟間の無線化やスタックによる冗長化で低コスト、高性能、高安定性を実現した
病院内統一ネットワーク基盤

奈良医療センターでは、これまで各部署ごとに進められてきたシステム化に病院全体で取り組むことになり、院内の統一ネットワーク基盤が整備された。距離の離れた病棟間を無線で結び、コストとパフォーマンス、安定性のバランスを高い次元で実現した院内LANには、D-Linkのスイッチや無線LAN製品が利用されている。

<POINT>

  1. 指向性アンテナを使い約200メートル離れた病棟間を無線LANで接続

  2. スタック機能を活かし低コストで安定性の高いネットワークを構築

  3. リミテッドライフタイム保証対象製品を選び保守費用を低減

システム化の推進に伴い病院内全域にLANを整備

奈良医療センターでは診療や事務のシステム化を進めることになり、病院内の統一ネットワーク基盤となる院内LANの整備に着手した。要件として挙げられたのは、ネットワークを2種類に分離できること、今後のセキュリティ実装が容易なこと、低コストで安定的なネットワークを構築することだった。
「病院内では電子カルテなど個人情報が多く取り扱われており、これらは決して外部に漏らせない情報です。一方で個人情報を含まないシステムや、インターネットとの接続が必要なシステムもあります。これらに個別のセキュリティを施せるよう、ネットワークを区別する必要がありました。物理的に2種類のネットワークを敷設する案もありましたが、VLANでも十分にセキュリティが担保されることがわかったため、VLANを採用することにしました」
そう説明してくれたのは、奈良医療センターのシステム管理担当者だ。今後の活用拡大に合わせて導入されるであろうセキュリティ機能に対応できることと並び、院内LANの安全性を確保する重要なポイントだった。

無線化により光ファイバー敷設コストを削減

もうひとつの要件である低コストで安定的なネットワークという点については、いくつかの課題があった。そのひとつが、病棟間の距離だ。結核など重篤な感染症を扱うこともあり、奈良医療センターの各病棟の間には、かなりの距離が設けられている。遠いところでは、病棟間が直線距離にして200メートルを超えるほどもある。これらの病棟にもLANは必要だが、そこで使われる端末の数はそう多くない。光ファイバーを敷設すればコストが割高になってしまうことが目に見えていた。それを解決したのはD-Linkの無線LAN製品だったと、システム管理担当者は言う。
「指向性アンテナを使えば200メートルの距離を無線で結べます。無線LANのアンテナ工事なら、同じ距離を光ファイバーで結ぶ場合に比べてコストは3分の1程度になります。D-Linkリミテッドライフタイム保証を受けられるので、導入後の保守費用を圧縮できるというメリットもありました」
コストを抑えながらネットワークの安定性を高めるという視点では、D-Linkのスイッチが持つスタック機能も評価された。スタック機能は、複数のスイッチをひとつのスイッチとみなし、広帯域を確保する機能。同等の機器を複数台設置して利用するため、アクティブ-アクティブの冗長構成とみなすこともできる。
「機器障害時には通信帯域は制限されますが、ネットワーク接続自体は確保できます。高速なスイッチを複数用意することに比べてコストを抑えながら、十分な安定性を確保できるのが魅力でした」
システム管理担当者はスタック機能についてそのように評価した。

動いていて当然と言える安定性を実感

ネットワーク基盤の整備からすぐに、いくつものシステムが院内で稼働を開始した。同時期に導入計画が進んでいたため、予定通りにネットワーク基盤が稼働することが前提条件だった。とシステム管理担当者は言う。
「ネットワーク稼働後約半年の間に、医事会計や勤務管理、画像管理など7つのシステムが動き出したので、ネットワークの安定は絶対条件でした。実際、導入から今までにネットワークが停止したのは、落雷による停電事故の際のみ。動いていて当然という前提で、利用できています」
無線LANを採用した病棟間の通信も安定し、通信規格のフルスペックに近い50Mbps前後の通信速度を維持しているという。また各スイッチの設定情報は、SDカードに保存して管理している。不慮の事故によりスイッチが停止し、設定情報がリセットされてしまったとしても、該当するSDカードから設定を復元し、通常運用状態にすぐに戻せるよう工夫されている。
「オーダリングシステムや電子カルテなど、この先にも取り組むべきシステムはいくつもあります。それらを安心して導入していける基盤を、しっかり整備できたと思っています」
システム管理担当者はD-Link製品への信頼感をそのように言葉にして、インタビューを締めくくってくれた。

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